12月17日 天気メモ

きょう(17日)はたくさん画像を作りました。まず、けさは甲府盆地に面白い雲が出ているのを目撃しました。雨上がりで下層にはおそらく層雲(St)が広がっているんですがその頭が等間隔に波打っているように見えます。

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Stの層はほぼ無風で、その上に隣接する空気が流れているため発生したケルビンヘルムホルツの不安定性の波雲(KH波)なような気がしますが、どうでしょうか。わかる人がいたら教えてください。現れたのはわずか数分間で、すぐに崩れて不定形の雲の塊になってしまいました。

きょうの問題点は、KH波ではありません。強い寒気がやってくることによる大雪です。午前9時の天気図を見ると、日本海にある等圧線がたわんで描かれていて、JPCZがあることが示唆されています。JPCZとは、冬型の気圧配置になったとき日本海で発生する風の収束線のことで、この収束線が延びるエリアではとくに大雪になりやすいことで知られています。午後1時30分の衛星画像をみると、きめの細かいスジ状雲が広がる中、JPCZではより発達して立体的に見える対流雲が一列に並んでいる様子がみてとれます。

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JPCZの雲はより内陸まで侵入するので、今夜は山梨にも雪雲が流れ込んでくる見通し。八ヶ岳周辺は積雪する可能性が高く、峡北では中央道があるあたりもうっすら雪が積もるかもしれません。長野に行けばさらに雪が多くなるので、あすはノーマルタイヤで長野方面に向かうことは避けたほうがいいでしょう。あす(18日)は西高東低のピークで、かなり季節風が強まりそうです。

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降るものがあれば山で雪になる目安とされる850hPa0℃線は沖縄まですっぽりで、北陸に至っては850hPa-12℃に覆われます。ちょっとどうかと思って日本海の海面温度を見てみたら、平年より高めの傾向が続いているということで、海面と上空の気温差がかなり大きく、対流雲がうんと発達しやすい環境が整っています。いわゆるトランスバースモードのような深い対流が継続して、日本海側はかなりの積雪になりそうです。

山梨はどうかというと、JPCZの走行からずれるとカラッとした冬晴れに移行します。平地も含めて雪が降るのは、長くてあす朝までで、その後は極寒の青空となりそうです。雪はやんでも八ヶ岳おろしは継続的に吹くので、体感的には相当寒くなるでしょう。

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さて、気になるもう一つの話題を。今週末の寒気は今シーズン最強と騒がれていますが、クリスマスごろと年末ごろにもっと強烈な奴が来るおそれがあるとみています。根拠のひとつが北極振動(AO index)で、これから2度、負に振れるタイミングがありそうです。北極振動が負になると、北極圏の寒気が周囲に放出されて、日本がある中緯度が相対的に寒くなりやすいとされています。きのう発表の気象庁1か月予報でも、12月25日から31日は平年より気温が低いという予想。ネット記事には極渦がやってくるというような表現もちらほら聞こえるようになりました。まだ影響は不透明ですが、どうやら穏やかじゃない年末となりそうです。あんまり高い山にはいけないかなぁ。

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